ユーフォニアム聴こえない!って言われたら考えたいこと

吹奏楽の合奏において、めちゃくちゃ一生懸命吹いてるのに「そこ、ユーフォニアム全然聴こえないよ!」って言われたことありませんか?

僕はめちゃくちゃあります。

しかも言われる時って大体死ぬほど頑張って吹いてる時。

なんでやねん。先生の耳がおかしいんじゃない?なんて思ってしまいそうですが、ここで一旦考えたいことがあります。

先生はどんな意図、目的があって言っているのでしょうか。

本当にユーフォニアムの音は埋もれやすい?

そもそもユーフォニアムの音は合奏の中で埋もれやすいのでしょうか。

多くの場合、合奏の中で埋もれやすい柔らかい音をユーフォニアムの良い音だと思ってしまっているパターンです。

演奏会で客席から聞いたプロの音、とっても綺麗なやわらかい音がしますよね。ユーフォニアムとはもともとギリシャ語のEuphonia(よい音、響き渡る音)という意味に由来しており、良く響く音が特徴的です。

あんな音が出せるようになりたい...僕も学生時代ずっと考えていました。綺麗な柔らかい音を出すためには、まずは硬い音を出さないようにして、出だしも優しく出るようにして...。

でもここでよく考えてほしいんです。

あのホールで聴く柔らかくて優しい音は本当にそういう音で演奏しているのでしょうか。

ユーフォ奏者の真横にいても柔らかくて優しい音に聴こえるでしょうか。

答えはNOです。

まず、自分の出してる音を客観的に聴きましょう。

自分の出している音を客観的に確かめる方法

ここでは、僕なりに考えた方法2つを紹介します。

①録音する

夢中になって練習しているとつい忘れてしまいますが、自分の音を客観的に知るのはとっても大事。本当は自分の耳だけを客席に持って行けたらいいのですが、そんなことはできません。

できれば他の人の音も一緒に録音できると、隣で聴く音と遠くで聴こえる音のギャップを感じられます。

「このくらいで吹くとこう聴こえるのか」「隣で聴く〇〇君の音はこうやって聴こえるのか」と感じられたらベスト。

僕の場合は高校くらいまでとにかく柔らかい音で吹こうと思っていたのですが、大学に入ってからちゃんと録音を聴くと「あれれ、フワフワしすぎじゃね?こんなはずでは...」となりました汗

②アドバイスをもらう

アドバイスをもらうってなんだか負けた気がしてしまうのですがそんなことはありません。

僕もなんだか教えてもらうという意識が強すぎて、「人から言われるの嫌だなあ」なんて考えてる時期もありましたが、そんなのムダ!

もらえる意見もらっておいた方が得じゃないですか!

学生時代が終わってしまうと、毎日のように楽器を演奏している友達と会う機会もだんだん減っていってしまいますし、聞ける時に聞いておく方が断然得です。きっと演奏者にはわからない客席から聴いたリアルな感想が聞けると思います。

ここまで読んでいただいてなんとなくおわかりいただけたと思いますが、実は思ったより音色が柔らかすぎてフワフワしてしまっているパターン、かなりユーフォニアム奏者に多いんです。

そして厄介なのがフワフワ系のユーフォニアムの音色は合奏ではどんなに頑張っても全然聴こえないということ。

合奏でユーフォニアムの音を聴かせるには

聴こえないなら聴かせてやるぜ!っていうパワープレイに出ようと思った人、ちょっと待ってください。

そのエネルギー、本当に必要でしょうか。

音色のコントロールについて

もちろん力任せに力んだ音ではなく、ハッキリと粒が見える一つ一つの音が明瞭なイメージです。

息の通り道を細く、息のスピードを速くします。

僕も最初はよく元に戻ってしまい、レッスンを受けるたびに「もっと硬くても大丈夫」と何度言われたことか...。

というのも、あまりにも最初の音から変化があり、自分の中で「これはさすがに硬すぎるんじゃ…。」と疑念が消えなかったのが原因です。

プロの真横で演奏する音を聴く機会なんてそうそう無いので、何度も録音を繰り返したり、頭でしっかりと考えながら練習していく必要があります。

合奏で「聴こえない!」と言われてしまう部分は、おそらくみんなが色々なことをやっている時に、ユーフォニアムが大切なパッセージを演奏しているようなパターンだと思います。

そんな時こそ、普段の音色より更に硬い音色を出すことで、仮に今までと同じ音量で吹いたとしても、お客さんにより聴かせることのできる音として届けられる可能性が高いです。

おわりに

この問題は僕自身、自分の音が柔らかすぎると知るまでに10年弱、そこから更に音を改善できるまで4.5年かかりました。

その間何度「ユーフォニアム聴こえない!」と言われて悩んだことか...

あんなに吹いているのに、こんなに息を入れているのに、どんなに頑張っても言われる言葉は「聴こえない」

もっと早く硬い音色が出るようになっていたら、あんなに顔を真っ赤にして吹く必要もなかったし、悩み続けることもなかったかもしれません。

ぜひ試してみてください。

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