唇のバテをなるべく早く回復させる3つのコツ

「今日いつもより吹きにくいな...」なんて日、ありませんか?

僕は、楽器を吹く前にマウスピースで音出しをしますが、調子が悪い日はなぜかマウスピースに口を当てただけでわかります。

「なんとか普通に吹けるようにしなくちゃ」

あせる気持ちはとてもよくわかりますが、あせればあせるほど調子は悪くなるばかり。

原因は、前日吹きすぎてバテていたり、冬の気候で唇が乾いてしまっていたりと色々ありますが、こんな時こそ慌てずに、振動しやすい唇にしていく必要があります。

今回は「唇のバテをなるべく早く回復させるコツ」を紹介したいのですが、結論から言うと、完全なる回復は寝ることです。

しかし、バテていても吹かなければいけない日というのは、どうしても出てきてしまうもの。

「バテていたって、なるべく早く回復させたい!」

そんな声にお応えして、少しでも吹きやすくなるコツを書きました。

あせらずに振動しやすい唇にする

振動しやすい唇とはどんな唇でしょうか。

  • 音の出だしから反応しやすい
  • タンギングがはっきり聞こえる
  • 高い音が出しやすい

こんな唇の状態だったら吹きやすいはず。

逆に、振動しにくい唇(バテている唇)はどんな唇でしょうか。

  • 音の出だしがかすれる
  • タンギングがぼやける
  • 高い音は出にくい

こんな状態で演奏するのはとても疲れますし、さらにバテてしまいます。

ということで、肝心の振動しやすい唇にする方法ですが、いたってシンプルです。

音出しの前のマウスピース

音出しをする前、マウスピースでぶーぶーって吹きますよね?

この時、適当に大きな音を出していませんか?

僕も学生の頃までは、適当に大きな音を出してから楽器につけていたのですが、これがよくなかった。

唇がバテていてパサパサの状態にもかかわらず、大きな音を出すことでアパーチュアがガバガバになります。アパーチュアを開きながらムリをして吹くことで、口の周りに力が入り、余計にバテが進行してしまいました。

では、どうしたらいいのか。

マウスピースを吹く時に、ppの息で吹くこと。

ここでは唇を振動しやすくするのが目的なので、仮に最初振動しなかったとしても、息を多めに使ったりしないように。

あくまでppの息でも、振動してくれる唇の状態になるまで待ってあげる、というスタンスが大事です。

僕の場合、バテがひどい日はかなり時間がかかってしまいますが(長いと10分くらい)、それでもこれをやるのとやらないのとでは、吹きやすさは別次元。
振動しないとイライラして、どんどん音量を出してしまいがちですが、ここは我慢です。

少ない息でも振動してくれるようになるまで、時間をかけてマウスピースを吹きます。

バテている時はアパーチュアをいつもよりさらに狭めに

バテている時はたくさん息を入れないと音が鳴りません。そして息をたくさん入れてしまうことで、どんどんアパーチュアは大きくなってしまいます。

しかし、大きなアパーチュアのまま吹くと、息を唇の振動に変える効率が落ちてしまい、すぐにバテが到来してしまいます。

また、バテている時にアパーチュアが大きくなってしまうのは、無意識のうちにやってしまうことがとても多いです。

そのため、バテている時は意識的にアパーチュアをいつもよりさらに狭くして吹くことが大切になってきます。

いつもよりアパーチュアを狭くすることで、唇がバテていても振動しやすくなりますよ。

保湿の重要性(唇がパサパサのとき)

唇がパサパサになってしまうのは、乾燥しやすい冬の時期はもちろん、楽器を吹いた後に唇を保湿しないことで、乾燥してしまっているパターンもあります。

とても単純ですが、楽器を吹き、少し休憩する時はすぐに唇にリップクリームを塗る。

これを徹底することで、乾燥は防ぐことができます。

特に、吹いた後に唇が湿っている状態のまま放置してしまうと、水分の蒸発とともに唇の水分も奪ってしまいパサパサになる原因になるため、シンプルですが、振動しやすい唇にするためにはかなり重要です。

おわりに

ということで、唇のバテをなるべく早く回復させるポイントは

①ppでマウスピースを吹き、振動しやすい唇に
②バテている時はアパーチュアをいつもよりさらに狭く
③休憩時には保湿を忘れない

の3点です。

たとえ調子が悪くても、できることはきっとあります。

それでは、今日も楽しく練習していきましょ!

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