やべえ、譜読み終わってない…。
そんなこと、今までありませんでしたか?
この瞬間、楽しい合奏は恐怖に変わります。
「どうしてもっと譜読みしておかなかったのかなあ…。」
後悔してももう遅いのです。
本当はしっかりと譜読みをして合奏に臨むのが正しいのですが、なんせ生きていれば色々あるわけで、譜読みができずに合奏ということもあるかもしれません。
褒められたことではありませんが、石倉は過去に何回かあります。スミマセンでした…。
目次
緊急対処法3選
どうしても時間がなかった…。譜読みを全くしていない合奏が10分後にせまっている…。
なぜこうなってしまったのか自分を責めたい気持ちはよくわかりますが、クヨクヨしても仕方ありません。今できることをしましょう。
①曲の全体像を見る
人は焦っているとき、細部を見てしまいがちです。
「ここの連符やばいなあ…」「この高い音出ないかもしれない…」「この変拍子できない…」
しかし、ここで大切なのは曲の全体像を見るということ。
この曲は
- 調性は何か?
- テンポは遅い?速い?
- 拍子は何拍子?
- どんな雰囲気?
最低でもこのくらいの情報は楽譜から読み取りましょう。もし時間があれば曲を一回でも聴いておくと、これらの情報がスッと体に入ってくることで、だいぶ気持ちは楽になります。
調性はなにか
知ることで、指が難しいのか簡単なのかわかりますね!簡単ならムダな気構えがなくなりますし、難しいとわかったときにはその調性のスケールを確認することができます。
テンポはどのくらい?
知ることで曲(楽譜)がどのくらいのスピードで流れていくのかわかり心構えができます。
拍子は何拍子?
4/4や3/4、6/8などある程度親しみのある拍子ならまだ良いのですが、7/8、5/8などが出てくるときは要注意。
どんな雰囲気?
明るい感じ、暗い感じ、楽しい感じ、悲しい感じ。この「〇〇な感じ」というのが意外と大切なんです。曲の雰囲気をわかっていると、全体のノリに合わせられるので合奏の流れについていくことができます。
こんな感じでまずは全体像を掴むこと。そうすると初めての曲を合わせる合奏で一番最悪の事態の「今どこをやっているのか全くワカラナイ状態!」をだいぶ避けやすくなります。
②さらう箇所を絞る
本当は全部さらったほうが良いのですが、時間が迫っている以上全部はできません。時間がない中、さらう場所をまずは決めましょう。
さらう場所No.1、ソロ
ソロです。しかもドソロのやつ。こればっかりはあなたが吹かないと曲が止まってしまいます。合奏開始1秒前までになんとか音を出せるようにしましょう。逆に言えばソロ以外はなんとかなる場合が多いです。
もし、とんでもなく難しいソロだったら…。そういうパターンもあると思いますが、すべての音が難しいというパターンはまれではないでしょうか。すべてを諦めるのではなく、出せる音は出す。とんでもない連符だったらせめて小節の頭の音は吹く!とかね。
さらう場所No.2、曲の景色を変える担当のところ
自分のパートが吹かないと先に進まないようなところです。
具体的には…
- テンポの変わるところ
- 拍子の変わるところ
- フェルマータのあと
みたいなところに、メロディのスタートが書かれている場合、高確率で指揮者はあなたのパートに向かって指揮棒を振り下ろします。ここがさらえているだけでも、全体の流れを止めないということは達成できますね!
さらう場所No.3、目立つ&難しいところ
初見では演奏できない、かつ結構目立つところです。とてもテンポが速い曲でかつ旋律が多いパートだと「そんなの全部じゃん…」と思ってしまうかもしれませんが、その中でもよく考えて自分のパートだけが目立つ場所のみに絞ってください。
ユーフォニアムの場合、なぜか難しい連符に限ってやたら目立ってしまうパターンが多いので気をつけましょう(笑)
このように絞ったさらう場所をなるべくさらいます。
③まだ時間があったらやること
ここまでできればなんとか初回の合奏は無事に終えられる可能性が高いです。
もしまだ時間があればやっておくと良いことを紹介します。
小節番号を書く
最近の楽譜は減ってきましたが、昔の楽譜だと小節番号が書いていないことがあります。合奏の途中で置いていかれないように、各段の最初だけでも小節番号を書いておきましょう。
重要なパートの豆符(まめふ)を書く
万が一、今どこをやっているのかわからなくなったとき用に、重要なパートの豆符を書いておくとだいぶ気持ちが楽になります。
(例)
このように自分が休みのときに、他のパートの動きを書いておくと、万が一どこをやっているのかわからなくなったときにこの印を頼りに戻ってくることができます。
おわりに
譜読みが間に合わないときの緊急対処法、いかがでしたでしょうか?
せっかく大人数で集まって合奏する時間、楽しくできたら最高ですよね!
できることならしっかりと譜読みをして初めての曲の合奏に挑みたいところですが、時間がないときにはこれらの確認をするだけでも最悪の事態は避けられるかもしれませんよ?
もちろん、なんとか最初の合奏を乗り切ったあとはしっかりと譜読みをしましょう(笑)