僕は高校時代、音大を目指すために音楽科のある高校に通い、その上で吹奏楽部にも所属していました。
毎年、あと一歩のところで全国にはいけない。そんな成績の学校です。休みは年間通してもお盆とお正月くらいで、それ以外は平日朝7:00〜8:45、夜16:00〜20:00、土日も8:00〜17:00と1日中練習がありました。
今考えてみると、本当にとんでもないことをよくやっていたなあと思います。
その上でなんと部長までやっていました。
部長を決めたときは、立候補などはなしで部長、副部長の2名の候補の名前を書いて票が多かった人が指名されるという仕組みで、当時の部長から「石倉が一番多いけど、どうする?」って言われて、指名されたからにはなんとか頑張ってみようと思いやることに決めました。
今日は音大を目指しつつ、吹奏楽部の部長になるとどうなるのかを話したいと思います。
練習時間がなさすぎる
僕が一番キツかったのはこれです。そう、圧倒的に時間がない。
所属していた吹奏楽部は春から冬まで様々なイベントがあり、部長はその一つ一つを計画から考えていかなければなりません。
もちろん音大を目指す学校なので、毎週のようにユーフォニアムの個人レッスンもありました。
基本的に部活の時間では音大受験の曲ではなく、合奏の曲を中心に練習するという暗黙のルールがあったため、音大受験の曲は主に放課後にやっていました。
みんなが個人練習をしている時間、部活が終わったあとの自由時間…。
挙げればキリがないですが
〜放課後〜
ーーーーー別の日ーーーーーー
〜午後〜
みたいなパターンがたくさんありました。
当時は「自分が部長なんだから、自分一人でなんとかしなくちゃいけないんだ」みたいなものにとらわれてしまっていて、人に頼ることなんて全然できませんでした。
その上、当時は「誰よりも練習しなくちゃ誰よりも上手くなれないんだから、なんとかして時間を作らなくちゃ」と自分で自分をいじめるようになっていき、最終的にはお昼ご飯を食べる時間すらもったいない、という発想の元、実際にお昼ご飯を食べない生活が始まり、生命維持すら危ない橋を渡りかけていました。
心が病む
何にもトラブルのない部活なんてありません。ましてや吹奏楽部はソロの競争があったり、パートの競争があったりでトラブルは多いほうだと思います。
先輩より後輩のほうが楽器が上手かったりして合奏中に変えられてしまったり、「あの後輩、あいさつの声小さくて嫌なんだよね…」と相談されたりとか。
そんな話を部長として親身になって聞けば聞くほど、自分の問題として考えてしまい本当に苦しくなっていく日々。
「他人は変えられない、変えられるのは自分だけだ」とはよく聞きますが、当時の僕は考えてもどうしようもないことまで必死になって考えていました。
そんなことを考えていると、ストレスが溜まりまくって肌が荒れる荒れる…。そのうち唇も荒れてきて、楽器を吹くことすらツラい…なんてよく思ってました。
それでも達成感ハンパない
ここまでネガティブなことばかり書いてきましたが、もちろんポジティブなこともあります。
それは圧倒的達成感。
自分の楽器の練習時間がなかなかとれない問題や、みんなのお悩みの解決ができない問題が溜まってきちゃったときに「あ〜消えちゃいたいな〜」なんて思ったけど、それでもいろんなイベントでみんなで楽しく笑いあえたり、結果が出なかったときに本気で泣きあえたのは一生の思い出です。
部長の仕事をしながら、音大の受験準備をするのはもちろん大変だったけど、今思えば全力で何かに挑めることってすごく幸せだなあと思います。
おわりに
今の自分から当時の自分にアドバイスができるとしたら
頑張るのは大事、でも頑張りすぎないのはもっと大事
ということです。
もちろん自分でできることを自分の力で頑張るのも大切だけど、自分一人でどこまでできるのか考えて、少しでも人に頼ることをしていたらあんなに心が病むこともなかったのかなと思います。
今になって思うのは、キツいキツいって思いながらやる練習より、最近(大学を卒業してから)のそこまで自分をいじめない、しっかりと考えながら楽しんで練習をしているときのほうが、はるかに上達できるということ。
というわけで高校時代のお話でした!