合奏が怖いときには

こんにちは、石倉です。

合奏が怖いと思ったことはありますか?

僕は何度もありました。

いや、過去形ではなく今も怖いと思う時があります。

自分にとって難易度が高いパッセージ、そんな部分をみんなの前で当てられて、かつ何回も吹かされて…。

そんなの怖くて当たり前です。

たとえ、みんなに責める気持ちがなかったとしても、自分だけつかまって、何度も吹かされている時に感じる、みんなの視線はとてもきついですよね…。

そんな時、どう合奏を生き抜くか。

それには合奏までの準備と、「音楽をしたいという気持ち」が大切なんです。

目次

合奏までになるべく不安を減らす

合奏が「怖い」と思う1番の理由はなんでしょうか。

もちろん、緊張もありますが、おそらくほとんどの理由は「できるかわからない…」という気持ちからくるのではないでしょうか。

もちろん練習は大切。

でも、誰かに相談してみるということはもっと大切。

ちゃんとした「やり方」を知らずにがむしゃらにやっても、なかなかうまくいかないことが多いんです。

「こんなに頑張っているのに、なんでできるようにならないんだろう…」と思ったら、黄色信号の可能性があります。

顧問の先生でも、先輩でも、後輩でも誰でもいいんです。

自分の信頼できる人に、何かヒントはないか聞いてみましょう。

もしかしたら、ちょっとしたヒントでできるようになることもたくさんあるかもしれません。

僕は学生時代、どう吹いても音程が合わせられない部分があり、困っていたことがあります。

そんなとき、先生の「吹き方よりも、頭の中で音の取り方がちょっとずれてるのかも」という一言から、自分なりに練習方法を変えて、少しずつできるようになりました。

合奏に向けての練習はもちろん大切ですが、誰かにやり方を聞いてみるというのも立派な練習です。

合奏までになるべく不安を減らす、これだけでも怖いという気持ちは減らすことができます。

音楽をしたいという気持ち

ここまで、合奏までになるべく準備をすることが大切だという話をしてきました。

しかし、自分で「100%準備ができた」なんて思える瞬間は、正直なかなかやってきません。

どんなに練習しても、何かしら不安はあるものです。

この不安な気持ちをやめようやめようと何度も思いすぎると、かえって不安な気持ちになってしまいます。

絶対にレモンを思い浮かべないで!と言われても、レモンが思い浮かんでしまうのと一緒です。

「〇〇しない」というのは、かえって〇〇してしまうんです。

関連記事 「うまく吹かなきゃ」という思考の危険さ

そんなとき、不安な気持ちよりも強く別のことを考えると、不安な気持ちは減っていきます。

別のこととは、音楽をしたいという気持ちです。

音楽をしたい。ただそれだけ。

「うまくできるかな」とか、一切考えず、「音楽をしたい」という気持ちを持って合奏に臨めたらそれだけで100点です。

それがたとえお客さんのいない合奏という場でも、指揮者に当てられて演奏する時でも、音楽をする。音楽をしようと自分から演奏することに集中すると、自然と不安な気持ちは減っていきます。

僕の場合は、不安な気持ちで溢れている時、大体邪念があるんです。

「周りからどう思われるかな」

「うまく吹けなかったらどうしよう」

「音かすったら嫌だな…」

これらの感情って音楽をする時には、実はいらない感情。

うまくいくか考える隙間を作らないくらい、「音楽したい!」に集中する、シンプルだけどとっても大切です。

それでも怖い…。なら、やってみるべきこと

そうは言うけど、それでも怖いよ…という方。

人間は何か事件が起きた時のシュミレーションをしておくと、いざ事件が起きた時に比較的落ち着いて行動できるそうですよ。

避難訓練みたいなものですね。

合奏で、思いっきりつかまってしまったときのことを想定してみましょう。

つかまったら返事はしっかりと

うわ、、つかまった。

みんなの視線が一気にこちらを向きます。

指揮者はこちらをがっつり睨んでいるという状況。

こうなってしまうとよくあるのが、ビビり散らかすということ。

ビビり散らかす気持ちは痛いほどわかります。

普通に生きてて、急に一気に注目を集めることなんて、あまりないですもんね。

しかも、いきなりテストされるような緊張感。

もう逃げ出したい…。そんな気持ちで返事まで小さくなっていませんか?

前から指示をしている指揮者からしたら、自分への反応が薄いというのは困るもんです。

「本当に言ってることわかってるのかなあ…」となってしまいます。

だからこそ、「私は今、いい音楽をするために改善しようと、一生懸命指揮者の指示を聞いています!」の意思表示!

虚勢でもいいから、はい!という返事をする。

それだけでも指揮者とコミュニケーションは取れます。

指摘はあえて大袈裟に

つかまって「もっと〇〇できない?」

きました、指摘です。

この指摘、自分が予想していた指摘ならまだいいのですが、大変なのは予想していない指摘。

例えば、「もっと歌って吹けない?」という指摘。

「え、結構歌ってたつもりなんだけどな…」

となると厄介です。

なんせ自分では歌ってたつもりなので、どう改善していいのかわからないんです。

こんなときはどうするのがいいのでしょうか。

答えは、めちゃくちゃ大袈裟にやることです。

なぜ大袈裟にやるのか、それは大袈裟にやらないと指揮者からしたら「変える気あるの?」となってしまうんですね(恐ろしい…)

僕の経験では、

「もっとアタック強くして」と指摘を受けました。

「いやー、もう結構やってるつもりなんだけどなあ…。もう少しアタック強くするかー」

と少しずつ強くしていたら、

「それ全然変わってないよ?」

「ファ!?」

なんてことがありました。

要するに、自分でやっているつもりって意外と伝わらないということ。

一回やりすぎでしょこれは!くらいやるとようやく伝わったりします。

「改善する気」を見せるためにも、ぜひ思い切って振り切ってみましょう。

合奏ではない場所でコミュニケーションをとる

合奏の中でヒートアップして、何度もあてられたのにできなくて、指揮者が怒ってしまったとします。

そんなとき、「もう関わりたくない…」と思ってしまいませんか?

僕は…あります。

でも!指揮者だって同じ人間。

そんなずっと怒っていられるわけありません。

合奏が終わってから、勇気を出して1対1でコミュニケーションしてみましょう。

「〇〇したいと思っているけれど、うまくいかないです。」

「〇〇してみてるけど、どう改善したら良いでしょうか。」

合奏であてられたときには教えてくれなかったことを、じっくり教えてくれるかもしれません。

おわりに

合奏であてられるの、嬉しい!という人は少ない気がします。

指揮者には本当に素晴らしい人もたくさんいますが、中にはすぐにキレ散らかす人もいますよね…。

それでも、合奏という場では「指揮者が偉い」という構図があります。

本音を言うなら、そんなすぐに怒る人には構いたくないと言いたいところですが、音楽をやる以上、避けて通れないこともあるんです。

そんなときに少しでも健康的に音楽ができますように。

そんな気持ちで今回は書いてみました。

少しの工夫で合奏を楽しくしていきましょ。

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