こんにちは、石倉です。
参考音源って聴いたことありますか?
参考にしてほしい演奏を収録した音源です。
楽器をやったことがある人は、聴いたことがない!という人はいないのではないでしょうか。
特に、吹奏楽部に所属していて、コンクールに出たことがある人はよく聴くと思います。
そんな参考音源ですが、果たして参考音源はどのように聴くのが正しいのか、考えたことはありますか?
なんとなく聴いてきたという人や、完コピするまで聴いたという人もいるかもしれません。
ですが、実は参考音源は完璧にコピーするためのものではありません。
では、どうやって使ったらいいのか。
参考音源は、自分の表現を考える材料にしましょう。
参考音源そのままを目指す必要はない
なぜ、参考音源をそのまま目指す必要はないのか。
それは、参考音源は「正解音源」ではないから。
極論を言ってしまうと、音楽に「正解」などないんです。
じゃあ、コンクールでの審査員の人は一体何を基準に採点しているの?と疑問が湧いてしまいますが、
音楽に「正解」はなくても、「目指す大体の形」はあったりします。
それぞれの審査員は、それぞれの「目指す大体の形」になっているかどうか、で採点をしていることが多いのではないでしょうか。
「目指す大体の形」。
それは、究極を言えば、「音楽を通して感動できる」ということ。
そのために、試行錯誤していくことが、音楽を作り上げていくことだと思っています。
なので、音楽のプロが演奏している参考音源は、「目指す大体の形」ではあるかもしれないけれど、最終的にどう演奏するかというのは、奏者であるあなたが決めていくことなんです。
音楽には正解はないからこそ、決して「完コピしよう」などと思わず、上手に参考音源を利用したいですね。
「なぜ?」を考えながら聴く
「完コピ」がだめならどうやって利用すればいいの?と思ったそこのアナタ。
参考音源を聴くコツがあります。
それは「なぜ?」という疑問を持ちながら、聴くこと。
・なぜ、ここは強弱記号より弱く吹いているのだろう。
・なぜ、ここは〇〇な表現をしているのだろう。
・なぜ、ここはテンポを揺らしているのだろう。
そこで抱いた「疑問」を持ち、それの答えを考えていくことで、表現の幅を増やす重要なヒントになっていきます。
例えば、
・なぜ、ここは強弱記号より弱く吹いているのだろう。
という疑問があったとしたら。
そこから理由を考えていき、
「このあと強く吹く場面があるから、対比のために設定された強弱記号よりも弱く吹いているのか!。そしたら、自分は参考音源よりも、もっと弱く吹いてみよう」
こんなふうに、「自分は〇〇してみよう」と思うこと。
これこそが、あなたにしか出せない表現になっていきます。
そんな表現を探せるように、参考音源を聴いてみましょう。
おわりに
同じ「参考音源を聴く」という時間でも、ただダラダラ聴くのか、それとも「なぜ?」という疑問を持って聴くのかでは、全く異なります。
参考音源を聴く際には、「なぜ?」という疑問を持ち、答えを考え、自分なりの表現を見つけていけたら、演奏がもっと楽しくなること間違いなしです。
それでは、今日も楽しく練習していきましょう!