アンサンブルでのユーフォニアムの役割

こんにちは、石倉です!

今回はアンサンブルコンテストの話をします。

アンサンブルコンテストに出場する時、ユーフォ吹きを悩ませる問題があるのですが、なにか分かりますか?

それは、「どこに配属されるのか問題」です。

ユーフォニアムという楽器は、登場した時代が他の金管楽器より遅いため、特に最近の曲においしい旋律が書かれていることが多いです。

が、悪く言ってしまうと古い曲をやる時に、ユーフォニアムが登場しない!ということもよくあるのです...。

そのため、アンサンブルコンテストでは、本来ユーフォニアムではないパートを担当することになったり、金管十重奏くらいの大きな編成に入れられることもあります。

「ユーフォ、いる意味あるのかなあ」なんて思ってしまいそうですが、とんでもありません。

ユーフォニアムならではの役割がたくさんあるんです。

それでは、それぞれの編成の役割を紹介します。

金管五重奏は戦隊モノの主要メンバー

金管五重奏をやることになった人は、ズバリ「戦隊モノの主要メンバー」です。

戦隊モノって大体5人くらいじゃありませんか?

それぞれ得意技があって、1人でも欠けたら成り立たない。そんなイメージです。

金管五重奏だと、パート名は「トロンボーン」になっていることが多いと思います。

ここで大切なのは、トロンボーンのように吹くことが正解ではないということ。

もちろんトロンボーンらしさは求められることはあっても、そこの席で吹くのはユーフォニアムのあなたです。金管五重奏でユーフォニアムが担当すると、トロンボーンに比べてあたたかい音色が出せたり、機動力に優れたりとメリットもたくさんあります。

先程「戦隊モノ」と表現しましたが、金管五重奏では、音域が誰とも被りません。

つまり、その音域で吹いて欲しいと作曲家が思ったフレーズは全てユーフォパートに任されることになります。

金管五重奏のユーフォパートになった人は、伴奏を含む全ての音が自分のパートしか出せない音だと思って、大事に吹くようにしましょう。

金管七重奏(より大きな編成も)は大切な脇役

金管七重奏をやることになった人は、ズバリ「大切な脇役」です。

「なんだ脇役か…」なんて思わないでくださいね。例えば、映画でも同じですが、脇役の演技が上手いかどうかでクオリティはだいぶ変わってきます。

金管7重奏の場合には、トロンボーンがいたり、ユーフォニアムがいたりと同じ音域のパートがあります。

そのため、その音域全てがユーフォニアムに書かれることは少ないのです。

では、作曲家はどんな時にユーフォニアムに担当させようと思うのか。

答えは「ユーフォニアムの音色」が欲しい時です。

音域が同じパートがある中で、あえてユーフォニアムに吹いて欲しい、そんな願いがたくさん込められているのが、金管七重奏のユーフォパートなんです。

大切な脇役として、アンサンブル全体を包み込み、ソロが出てきたらユーフォニアムならではの音色を伝えましょう。

バリチューは主役の気持ちで

バリチューでのユーフォニアムパートは、ズバリ「主役」です。

主役だからといってもちろん自分勝手に演奏してはダメですが、チーム全体を引っ張っていくことが求められます。

特に 1st ユーフォニアムは頭の合図を出したりなど、今までトランペットに求められることが多かった「リーダー」の役割も担ってきます。

バリチューでユーフォを吹くことになったら、まずは曲をどうやって吹きたいのか、どうやって持っていきたいのかを明確にすること。

僕もとても気持ちはわかるのですが、みんなから「その持っていきかた、変だよ」とか、「なんかテンポ違くない?」とか、言われるの怖くないですか?

でも大丈夫。言われたら、そんな意見もあるのかって考えればいいんです。その意見を聞いてみて、どうしていくのか決めましょう。人から言われるのが怖くて、主体的な演奏をやめてしまうと曲が進んでいかないし、何より楽しくないですよね?

音楽での対立を恐れず、むしろ色々な意見を入れて、素敵な音楽を作っていこうという気持ちになれたらとても良いです。

おわりに

アンサンブルは指揮者がいないからこそ、それぞれが役割をしっかり全うすることで成り立ちます。

ユーフォニアムという楽器は、まだ登場してから歴史が浅い楽器。まだ「ユーフォニアムはこういう役割だ」と決まりきっていない感じがします。

だからこそ、常に自分の役割を考えていく必要がありますね。

役割を考えながら演奏することで、さらにアンサンブルが楽しくなります。

それでは今日も楽しく練習していきましょう!

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