速いブレスの方法

「速いブレスってどうやってやるんですか?」

先日、とある中学生にレッスンをしていたときに質問をもらいました。

実はこれ、初めて聞かれた質問ではありません。

速いブレス。
『クイック・ブレス』なんて言ったりもします。いわゆる、フレーズとフレーズの合間に短い時間でぱっと吸うブレスのことです。

このブレスが長くなってしまうと、前のフレーズが短くなってしまったり、次のフレーズの入りが遅くなってしまいます。

今日は、そんな速いブレスをするヒントを紹介します。

目次

しっかり息を吐かなければ吸えない

速いブレスができない人はそのほとんどが上手く「吸えない」からではなく、上手く「吐いていない」からです。

本来、呼吸とは何にも意識しなくても勝手にやってくれる体の機能ですよね。

すべての呼吸をいちいち考えて行っていたら、大変なことになります。

ということで、曲を吹いている間のブレスもなるべく自動でできるようにしたいところ。

そのためには、しっかり息を使うことです。

息をしっかりと使うことで、体は自然と吸ってくれるようになります。

本当かよ?と思った人、試しに肺に空気がなくなるまで吐き続けて、もう限界!と思ったらそこから10秒くらい息を止めてみましょう。10秒経ったら吸っても大丈夫です。

どうでしょうか?ブレスをしっかり取ろうなんて考えなくても、体は勝手に息を吸ってくれましたよね?

曲を吹いている中でこのようなブレスをするためには、吸おうと思わなくても自動的に吸ってくれるくらいまで息を使う必要があります。

具体的には

ブレスをしたいところまで息をしっかり使う

息を吸うときには体をゆるめる感覚で、自然な力でおこなう

しっかりと息を吐くことで、楽にすばやく吸うことができます。

ブレスの場所は適切?

上記で説明したように、一つのフレーズでしっかりと息を吐ききるのが大切です。

そこで考えてほしいんですが、本当にブレスの場所はそこでいいのかということ。

ブレスの場所をあまりにも短い間隔で設定してしまうと、息が余ってしまうことで自然と吸いにくくなります。

速いブレスをしっかりと行うには、ブレスの場所を吟味する必要ありです。

「どこでブレスをしたらいいかわからない」という人は、いろいろな場所で試しにブレスをしてみて、一番しっくりくる場所でブレスをしてみましょう。

吸う量はいつも100%じゃなくてもいい

ここまでしっかりと息を吐くことを説明してきましたが、しっかり吐き切れる量を考えることも大切です。

ブレスはいつも100%ではなく、それぞれのフレーズにあったブレス量を取ることで、しっかりと吐き切ることができます。

どのくらい吸うとちょうどよいのかというのは、フレーズの中身によっても変わってきます。

ハイトーンや長く細かい音が続くようなフレーズでは、たくさんの吸う量が必要ですし、逆に吹きやすい中低音や音量があまり求められていないフレーズだと、吸う量は少なくなります。

そのフレーズにあったベストな吸う量を見つけていきましょう。

おわりに

速いブレスはきちんと息を吐くことで途端にやりやすくなります。

速いブレスができるようになると、前のフレーズをしっかり収めることができ、また次のフレーズに向けて十分に息を吸うことができるため、曲が吹きやすくなること間違いなしです。

速いブレスができずに、もっと吸わなくちゃと思ってしまったときには、一旦冷静になり、息を吐く量に注目してみましょう。

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この記事を書いた人

1999年、長野県出身。
ユーフォニアム奏者、作編曲家として活動中。

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