こんにちは、石倉です。
今から約2年ほど前の2023年3月11日、「作曲演奏 全部 石倉雄太コンサート」と題して、全曲自作自演の演奏会を開催しました。
その演奏会のときのアンコールとして演奏した「蛍のいた川」を、今回はLive映像で公開します!
演奏動画
作曲演奏 全部 石倉雄太コンサートのきっかけ
今から約2年前、「作曲演奏 全部 石倉雄太コンサート」と題して、全曲作曲から演奏までやるという自作自演のコンサートをやりました。
なぜ、このようなコンサートをやろうと思ったのかと言うと、一言で言うなら「自分が出せるすべてを出したかった」
これにつきます。
僕はクラシックを専攻として大学で学んできましたが、幼少期からクラシックが好きだったわけではありません。
ピアノを習ったのは高校生からだし、両親が特に音楽が特別好きというわけではなかったので、幼少期からクラシックに触れる機会はあまりありませんでした。
むしろ、小学校では歌手のコブクロにハマっていたくらい、ポップスが大好き。
そして、コブクロを含むシンガー・ソングライター達の自分で作った曲を自分で演奏する姿に強いあこがれがありました。
自分の世界観を自分の言葉で、自分の音楽で、自分の声で表現するってなんて素晴らしいのだろうと。
そこから音楽大学に入学するわけですが、クラシックというのは過去に作曲された曲を今の時代に蘇らせるように演奏することがほとんどなので、自分が最も憧れたこととは少し異なっていたんです。
だから、自分の演奏する場は自分で作りたいし、自分にしかできない演奏会がしたい。
そんな気持ちから開催にいたりました。
「蛍のいた川」の作曲のきっかけ
最初のきっかけは、「蛍をテーマにした曲を作ってほしい」という作曲依頼から始まりました。
実はこの曲、今回の動画はアンコールとしてユーフォソロで演奏されていますが、もともとの原曲はトロンボーン×2、ユーフォニアム、テューバという金管4重奏の曲だったんです。
依頼者からはたくさんの思いを聞きました。
「ある日、蛍を見に行った。
そこには素晴らしい景色が広がっていた。
また蛍を見たくなり、もう一度訪れたら、先日見た蛍はほとんどいなくなってしまっていて…。
調べてみると、蛍の寿命はとても短いらしい。
命の儚さをテーマにした曲を作曲してほしい。」
こんな依頼でした。
その話を聞いた僕は、早速作曲に取り掛かることに。
もう一つの込めた思い
作曲を始めようとしていたころ、突然の不幸が。
当時大切に飼っていたうさぎの「ゆさ」が亡くなってしまったんです。
僕が小学校の頃から飼っていて、約10年。
本当にたくさんの思い出がありました。
つらいときに励ましてくれたり、学校であったことを話したり。
うさぎには声帯がないので、特に返事をしてくれるわけではありませんでしたが、それでもたくさんの話を聞いてくれていました。
そんなゆさと過ごした日々を、思い出をこの曲に込めたい。
そんなふうに思ってピアノを弾いていたら、上の動画の0:21からの「シーシドシドレー」というメロディが降ってきたんです。
自分が考えたとは思えません。
きっと天国のゆさが、最後のプレゼントとしてこのメロディをくれたのかな、と自分勝手ながら思っています。
曲のイメージ
この曲はト長調という調性で作曲しました。
僕にとってト長調は、切なさのある夏の音に聴こえるんです。
蛍の季節、ゆさが亡くなってしまった時期。
たまたま、夏でした。
つらい。
でも前を向きたい。
そんな気持ちから短調ではなく長調を選択。
曲の中盤には一度転調しますが、最後はト長調で終わります。
そしてこの曲の終わりには、ソラシーと何度も繰り返しながら上に上がっていくメロディがありますが、
これは、ずっと思い続ける気持ちを、空に高く願うイメージを込めました。
楽譜販売について
こちらの楽曲は楽譜を販売中です。
おわりに
「蛍のいた川」
この曲を聴いて、あなたにとって大切な人のことが思い浮かびますように。
ぜひ、お聴きください。
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