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作曲で大切な「音数」の話

こんにちは、石倉です。

僕は普段から曲を書いていますが、一つ意識している点があります。

それは曲の音数の設定。
つまり、曲全体における音の数のことです。

音の数が多い曲というのは、楽譜が全体的に細かい音であふれ、譜面が黒っぽくなります。

逆に音の数が少ない曲というのは、楽譜全体が伸ばす音の割合が多く、譜面が2分音符などが多いことから白っぽくなるんですね。

この曲全体の音の数をどうするのか。

僕の場合は、その曲で何を表したいのか、表したいものに合わせて考えています。

音数の決め手は、「どんな景色を表したいのか」

ズバリ、僕の場合は「表したい景色がどんな景色なのか」で音数を決めています。

表したい景色は曲ごとに違うのですが、大きく分けると静かな景色なのか、人が混み合っているうるさい景色なのかの2種類に。

静かな景色を表現したいときには、曲全体の音数をなるべく少なめに。
うるさい景色を表現したいときには、曲全体の音数を多めにするようにしています。

音数が多い曲はエネルギー量が多い

音数が多い曲。

もちろん色々ありますが、有名なのだとV・モンティ作曲のチャールダッシュという曲。
誰もが一度は聴いたことがあるのではないでしょうか。

この曲の速い部分なんて、凄い音数です。

チャーダッシュとはハンガリー語で「酒場」を意味するチャールダに由来していて、この速いテンポの部分も酒場での踊りが表現されているらしいです。

これだけ音数が多いと酒場の賑やかな雰囲気が出ていますよね。

僕の作品の中だと、2021年ごろに作曲した「Broken Mirror」という曲が音数が多いです。

この曲は、曲名にもある通り「割れた鏡」をテーマに作曲しています。

音数を多めにすることで、割れた鏡に映る現実世界の混沌とした様子を表現しようと考えました。
聴いてみていただけるとわかりやすいのですが、連符なんかも含めた音数はかなり多くなっています。

これがもし音数が少なかったら。
緊張感、混沌とした様子、人が多くざわざわしている景色は表現できなかったかもしれません。

音数が少ない曲は1音に乗せる思いの重さが違う

逆に音数が少ない曲はどんな曲でしょうか。

こちらももちろんいろいろな曲がありますが、有名な曲だと「アメージング・グレース」
どこかできっと聴いたことのある曲です。

 メロディはとてもシンプルですが、情緒あふれる素敵な曲です。

僕の作品だと、「蛍のいた川」という作品が音数が少ないです。

この曲は、夏の終わりの蛍が、段々と消えていってしまう様子を表した曲になります。
聴いていただけるとわかりやすいのですが、この曲はかなり音数が少なく書いています。

音数が少ないと、一見簡単な譜面なのですが、そんなことないんです。

音数が少ない曲は、一つ一つの音に込めている気持ちが強いです。
音数をあえて少なくして、一つ一つの音に思いを込められるように作曲しています。

音がすぐに切り替わらないように、ぱっと過ぎ去ってしまわないように、あえて音数を少なくするんです。

おわりに

音数のこだわり、いかがだったでしょうか。

もちろん、曲を作るときに気をつけるのは音数だけではありません。

でも、音数の設定をしっかり練り込むと、その曲の景色がすっと入りやすくなる気がしています。

他の曲を聴くときにも、音数に気をつけて聴いてみると面白いかもしれませんよ。

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